FARCとコカイン撲滅運動、そもそもどこで栽培?

コカインに関する興味深いニュースがあったので軽くググって備忘録がてらまとめてみました。日本ではあまり馴染みのない薬物だと思いますが、常習犯でなくても結構身近な人間がやっていたり、関連ニュースも多く、世界的にもナルコスを通じてパブロエスコバルの知名度が上がってきたりコロンビアにいる以上無視できない存在です。

コカ栽培面積サッカー場7万個分除去したる

まず、タイトル通り和平合意を結んだFARC(前の記事)とコロンビア政府が協力して2017年にコカ栽培畑の5万㌶を除去する予定(Colombian Reports)とのこと。1㌶は100m×100mなので、×5万といわれても、サッカー場(105m×68m)が約7万個分と計算できても全く頭では想像できませんが、とにかく除去すると。そんな巨大な面積で裏ビジネスなんてできるのか、いや完全に表だろう、と思っていましたがコロンビアを旅していて納得できました。内戦の影響により地方は特にインフラが整っていなくて、アマゾンのジャングル地帯だったり険しい山間部であったり、ああ、この奥は完全に治外法権なんだろうな(ゲリラの縄張りなんだろうな)、なんて思わせる大自然が広がっていたりします。5万㌶撲滅、とはいうもののコロンビア全土のコカ栽培面積は国連によると9万6千㌶、つまり半分除去する、と。2016年は目標である2万㌶すら達成できなかったものの、今回はFARCというプロがバックにいるためどうなることか。凶悪犯罪ハッカー集団を国防省のサイバーセキュリティ課のトップシークレットチームに招く、みたいな構図でしょうか。でもそもそも国連は2014年のコロンビアのコカ栽培面積を6万9千㌶としていたり(いたちごっこなので毎年大きく増減)、アメリカはアメリカで2016年コロンビアのコカ栽培面積を国連が出した数字の約1.6倍である15万9千㌶としていたり、如何にコロンビアが巨大な国で把握するのが難しいか、そして公的な数字は客観性があるようでないということを考えさせられます。

では一体コロンビアのどこ?

お待たせしました。下記のコロンビア内におけるコカ栽培地域図はColombian Reportsより引用しました。ベネズエラ国境付近のククタ(Cucuta)北部、エクアドル国境付近のナリ―ニョ県の太平洋側とプトゥマジョ県、ポパヤン(Popayan)西部、そしてメタ県とグアビアーレ県が主な栽培地のようですね。ぱっと見ですが山間部と湿地帯、ジャングルが入り混じっている地理的な条件があるのかもしれません。ゲリラが牛耳っている(いた)ところでもあります。

 

コカでなくコカインの生産量

上記はコカ栽培面積のお話。そうです、コカ自体はコカ茶がありますし、原住民がコカの葉を東京の若者がガムを噛む感覚でムシャムシャしているぐらいですから別に違法ではありません。でも精製すればコカイン(違法)にもなる。つまり、コカ栽培面積の数字も大事だけど、実際のコカイン生産量の方が大事。そこで国連が出しているWORLD DRUG REPORTS 2016によると、2014年が最新の数字として使われていて、世界のピュアなコカイン生産量は746~943トン(コカの葉っぱからコカインを精製する際のコンバージョン率に新旧違いがあるらしい)が生産されたようです。当時の世界のコカ栽培面積が13万㌶(コロンビアは約半分を占めている)なので、1㌶辺りの生産量が6~7キロ、理論的には1㎡の庭に生い茂る葉っぱ全部集めて精製すると0.6~0.7gできるということでしょうか。逆にわかりずらいですね。でもやはり100m×100mの敷地に生い茂る葉っぱ全部かき集めてできるのが6~7キロって、何もわかっていないワタシからすると少ない印象です。

先ほどコカの葉の使用は合法と書きましたが、確か一部の国を除いて国外への持ち出しは禁止で、コカ茶は個人的に好きで日本にお土産で持ち帰ろうとするも違法ということで諦めた記憶があります。乾燥したコカの葉297gで1gのコカインが精製されるというざっくりした数字を信じるとすると、理論的には297gの葉が日本では数枚の万券(軽くググった結果)に化けるんですね。いや恐ろしい。

畑燃やされても葉を買えばいい

今世界のコカ栽培の半分がコロンビアにあり、かつ現在のルート(下記図、上記のレポートより抜粋)をみても、コカインの生産地はコロンビア、ペルー、ボリビアを中心とした南米諸国にほぼほぼ限定されているようです。また、コロンビアのコカ栽培畑撲滅キャンペーンでコロンビア国内のコカ畑が減少してもペルー、ボリビアから結局原料をジャングルの上を空輸で運んでコロンビアで精製されるようす。歴史的にも90年代まではそもそもコロンビアでは栽培はせず、単に精製されるのがコロンビアであったようです。


日本でコカインは?

ここまでコカインという単語を連発していると自分でもやばい人間なのではないかと思ってきますが、そこの線引きは日本で育った以上、「ダメ、絶対」の洗脳が強すぎてちょっとやってみようかなとも思わないのが実情です。その洗脳は思考停止を意味するので、議論すらタブーとされてしまっている風潮は更に怖いと個人的には思っていますが。ただまあ、最近の日本の芸能人のドラッグ問題でも、コカインの名前が出てきているので、国連のサイトより世界のコカインの使用量に関して覗いてみました。

日本データなし。。というぐらい出回っているコカインの量は少ないのだろうと思います。ただ先のレポートにもありましたが、南米発・アフリカ経由での輸入量が増加しているらしく、98~08年のアジアにおける年間の平均コカイン摘発量0.45トンが、09~14年の平均摘発量1.5トンに増加しているとのこと。ああ、こうやって日本はまたグローバル化という欧米の波に巻き込まれる被害国、なんて妄想してしまいましたが、ちょっと調べると戦前の日本はコカイン生産量世界一であったとか(国ぐるみで)。やることやっていたんですね。

長くなってしまいました。今後のコロンビア政府の努力に期待しませう。

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