FARC和平合意約5ヶ月後のコロンビア

FARCとの和平合意(以前書いた記事)後のコロンビア現地の治安を少し振り返ろうと思います。ニュースは適度に追っていますが政治の専門家ではないので、現地在住外国人の1つの観方として捉えて頂ければ幸いです。

全体的にあまりよろしゅうない

内戦が終結することで既存の内戦に向けられていた予算がインフラ投資へ向かい、加えて治安改善のおかげで外国からの直接投資が増加しコロンビア経済が熱い、という方向性をイメージしていましたがそう簡単な話ではなさそうです。全般的にあまり宜しくないニュースが続いています。

問題は沢山あるようですが、代表例としてFARCが武装解除をして勢力が弱まった地域において他の反政府組織による覇権争いが起こり、住民や人権団体のリーダーが誘拐・殺害される事件が多発しています。国連職員の監視の元でFARCの武装解除作業が進められていますが、そういった田舎の、ジャングルの僻地にある彼らの収入源であったコカインの原料となるコカ畑や土地は、現在政府と和平交渉中のELNであったり極右のテロリスト集団であるパラミリタリーからするとドル箱なわけです。資金源としてとにかく確保したい。一方で昔FARCに土地を奪われた地主からすると、犬去って豚が来たという第二次世界大戦の台湾みたいな状況です。もしくは毎月納めていたショバ代からようやく解放されると思いきやもっと血の気溢れる別の組に支配されるという。

当然、世界が注目する和平合意を結んだ政府及び住民側にも勢いがあるわけですが、今年に入ってからだけでも既に市民運動家を始めとする35人以上が殺害されているのは事実です。その多くは元々FARCが牛耳っていたチョコ県、ナリ―ニョ県、カウカ県。ボゴタや大都市はそういった地域と比べて比較的落ち着いていますが、政府との交渉を有利に進めたいELNが今特に存在感を示すためにも2ヵ月前にボゴタの闘牛場で爆発事件を起こしたりと改めて絶対安全な場所なんてないんだなと実感しています。

あまりポジティブな話ではありませんでしたが、次回和平合意後に関して書く際には前向きな発信ができればと願っています。

参考: Colombia Still Plagued by Paramilitary Kidnappings(telesur)
Colombia’s FARC Demands Security Guarantees After Member Killed(telesur)
コロンビアで市民運動家17人殺害、和平合意後2か月で(AFP)
Colombia: Wave of killings of Indigenous people highlights shortcomings in implementation of peace process(Amnesty International)

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